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    2023.09.26 Press Release

    方向キーでパズルの流れを変える〈PUZZUP AMITOI〉開発PDインタビュー

    NCは昨年、ジャンルの多角化を宣言して以降、様々なジャンルのIPの開発過程を公開してきました。今年はその第1弾としてモバイル パズル ゲーム〈PUZZUP AMITOI(以下、PUZZUP)〉が、9月26日に36カ国の地域で同時にグローバル リリースされました。これまでのNCのMMORPGゲームとは異なる、可愛いマッチ3 パズル ゲームということで注目を集めていますが、パズルというジャンルに挑戦するまでにどのような開発過程があり、〈PUZZUP〉だけの特別な魅力とは何なのかを、パズル開発室のイ・チャソンPD(プロデューサー)に話を伺ってみました。


    NCにパズル ジャンルを加える

    主にMMORPGジャンルのゲームをリリースしてきたNCで、パズル ゲーム〈PUZZUP〉を制作、リリースするに至った背景と過程を教えてください。

    NCは今までMMORPGだけを作ってきたわけではありません。〈プロ野球 H2〉と〈プロ野球 H3〉、そして2017年にお披露目した〈アラミ・パズベンチャー〉など、MMORPG以外のジャンルのゲームも開発してきました。NC内部でも様々なジャンルのゲームを開発するために数多くの試みがあり、その試みの一つが〈PUZZUP〉でした。

    パズル開発室 イ・チャソンPD

    最初は、当然順風満帆ではありませんでした。複数の部署で様々な試みを行っていたとはいえ、主要開発プロジェクトは大規模MMORPGが中心で、パズル ジャンルはその規模や制作方式などが異なるので、苦労しました。例えば、大規模MMORPGはリアルタイムで通信が行われますが、〈PUZZUP〉は通信が途切れてもプレイできる「オフライン」モードをサポートするため、セキュリティ問題や運営ポリシー面で確認しなければならない事がたくさんありました。一方で、開発メンテナンスや法律検討などは大規模プロジェクトと同じなので、20人にも満たない〈PUZZUP〉の開発人員では、このすべてをこなすのはとても大変でした。

    どのような悩みがあったのか、お聞かせください。

    実は、「PURPLE*」への実装についても悩んでいました。パズル ジャンルのゲームは、プラットフォームによって操作やUIを変えなくてはいけません。そのため、モバイルでの操作にもっと集中できるように、リリース当初はPURPLEでのサービスは行わないことにしました。もちろん、今後は支援する予定です。できるだけ早い時期に複数のプラットフォームで〈PUZZUP〉を楽しめるようにしていくつもりです。

    *PURPLE:NC独自のクロスプラットフォーム。現在NCが韓国でサービスしているゲーム(PC5種、モバイル6種)を、PCとモバイルを行き来しながら、途切れることなくプレイすることが可能。

    36ヵ国のグローバル同時リリースも簡単ではなかったようですね。

     そうですね。やはり色んな国で同時にリリースするので、これまで知らなかったことや、思いもよらなかった問題を一つ一つ解決していく必要がありました。様々な関係部署の支援と、少人数ではありますが、優秀な〈PUZZUP〉事業部の努力によって、無事にリリースすることができました。

    パズルの流れを変える〈PUZZUP〉だけのゲーム性

    マッチ3*のパズルゲームは現在のゲーム市場にたくさん存在します。その中でも〈PUZZUP〉が他のマッチ3 ゲームと差別化できる要素は何ですか?

    *マッチ3 (3-match):同じブロックを3つ以上一列につなげると、ブロックが消える形のパズルゲーム

    マッチ3パズルゲームはすでに多くの人気タイトルがあり、そのすべてが面白いです。ですので〈PUZZUP〉は既存のマッチ3パズルの面白さを活かしつつ、NCだけの特別な何かを加える必要がありました。

     

    一般的なマッチ3 パズルでは、ブロックは重力の方向、つまり一つの方向にのみ落ちていきます。そのため、例えば2マス以上離れた位置のブロックにマッチングさせる方法がほとんどありませんでした。また、ギミックが上の方にあるのに、特殊ブロックがそれよりも下に落ちてしまうと、ギミック攻略に使用できなくなります。もしも、ブロックが上から下ではなく、下から上に動くとしたらどうだろうと考え、実際に具現化してみることにしました。その結果が「方向キー」です。

    「方向キー」の独自性を、具体的にご説明していただけますか。

    〈アラミ・パズベンチャー〉で初めて導入されたこのシステムは、ブロックが無条件に下に落ちるのではなく、風の方向を自由自在に変えて移動の流れを作り出せることが魅力です。〈アラミ・パズベンチャー〉ではキャラクターである「アラミ」を目標地点まで移動させるのに方向キーを使いましたが、〈PUZZUP〉ではブロックを動かして特殊ブロックを生成したり、組み合わせたりすることに活用できるようにブロックの移動に重点をおいて開発しました。その結果、〈PUZZUP〉ならではの、新しい面白さを感じることができているかと思います。

    方向キーで方向を変えて、ブロックのない空き空間にブロックを移動できる。

    特殊ブロックを生成するのに方向キーを活用できる。

    離れている特殊ブロックを方向キーで調節して近づけることで組み合わせることができる。

    方向キーの他に〈PUZZUP〉ならではの面白さがあれば紹介していただきたいです。

    邪魔なブロックやギミックなどを変更して、通常よりも難易度を高めに調整したハード モードの「ナイトモード」があります。ステージのデザインはデイモードと同じなのですが、直接プレイしてみると、その難しさを体感できると思います。クリア後にさらなる達成感を得たい方にはナイトモードをお勧めします。

    ナイトモード

    また、クラン専用のコンテンツ、「占領戦」と「運命の塔」をご紹介します。占領戦は4つのクランが集まって、期間内に「旗拠点」を最も多く占領したクランが優勝するコンテンツです。また、運命の塔は20のレベルで構成された塔をクランメンバーの中で誰が一番先に登るかを競います。

    クラン専用コンテンツは友達と一緒に楽しめそうですね。どんな特別な点があるのか、占領戦と運命の塔についてもう少し詳しく教えてください。

    1 占領戦

    NCの一番の強みはMMORPGなので、主に一人で楽しむ従来のパズルゲームとは異なり、〈PUZZUP〉では一緒にプレイできる楽しさを追及したいと思いました。クランのメンバーが同じ目標に向かって、互いに協力しながら一緒に楽しむプレイを盛り込みたいと考えました。

     

    占領戦は現在NCで開発している〈PROJECT G〉からヒントを得ています。自分が所属している「クラン拠点」を皮切りに、隣接している六角形の拠点を占領しながら次第に拠点を増やしていき、最終的に旗拠点を最も多く占領したクランが勝利します。これらの拠点は一度クリアしたからといって安心することはできません。空いている拠点を初めてクリアすると、拠点がクランのカラーに変わって占領できますが、他のクランがより高い点数でクリアすればその拠点を奪われてしまいます。もちろん、他のクランの拠点を奪うこともできます。

    占領戦

    そのため占領戦が進行している間は、数多くある拠点の争奪戦となるので、クランメンバー間の協力と戦略が非常に重要となります。占領戦は社内テストの時にはイベントが終了する瞬間まで激しく争奪戦が行われ、高い参加率を記録したので〈PUZZUP〉だけの魅力になると期待しています。戦局を見ながら一緒に会話できるようにチャット ウィンドウも提供しているので、クランメンバーたちと一緒に楽しんでいただきたいです。

    2 運命の塔

    運命の塔は占領戦よりも前に開催されます。占領戦で相手拠点を奪うために使用できる「時限爆弾」のようなアイテムが順位報酬として獲得できるので、占領戦を楽しむ上でも運命の塔は魅力的なコンテンツになっているかと思います。

    運命の塔

    パズルゲームではレベルデザイン、すなわち難易度調節が重要で、簡単すぎると飽きやすくなり、逆に難しすぎると次のステージに進むのが難しくなりますが、〈PUZZUP〉をより長く楽しめるよう、適正な難易度を調整するためにどのような努力があったのかを教えてください。

    〈PUZZUP〉はレベルデザインの初期から各レベルにどんな面白さとプレイ要素を入れるのかを決めた後、ブロックとギミックを配置して、それぞれのレベルで固有の楽しさを感じられるように構成されています。また、レベルの難易度を調節して退屈しないようバランス調整を行いました。また、開発内部のメンバーはたくさんプレイしていてとても上手なのですが、レベルデザイナー達はそれよりもさらに上手くなっていたので、一部のレベルでは難し過ぎて、はたしてクリアできるのかと悩んだりもしました。適切な難易度を探るために内部でプレイしながら意見を交わし、何度も繰り返し修正を行いました。その他にも社内テストおよび多くのプレイデータを参考にしながら、レベルを綿密に調整して完成させることができました。

    〈PUZZUP〉の基本ブロック、特殊ブロック、様々なギミック

    〈THRONE AND LIBERTY〉から派生した、〈THRONE AND LIBERTY〉とは異なる〈PUZZUP〉だけの世界

    〈PUZZUP〉はNCでリリース予定のゲーム〈THRONE AND LIBERTY(以下TL)〉の要素を持ってきたそうですが、〈PUZZUP〉のAmitoiたちは〈TL〉の世界観とは異なる、別の舞台で活動するという設定になっていると伺いました。これに関連して、〈PUZZUP〉の世界観について詳しくお聞かせください。

    〈PUZZUP〉の「Amitoi」は友人を意味する「Ami」と「toy」を結合して作られた名前で、〈TL〉のAmitoiと同じIPです。ですが〈PUZZUP〉のAmitoiは暖かくて明るい色と個性を盛り込むために〈TL〉とは違った姿になっています。

    そのため、〈PUZZUP〉のAmitoiは、ぬいぐるみたちが暮らしている彼らの故郷が、物語の舞台になっています。ベネルクス魔法学校で一人ぼっちだったプレイヤーが偶然ヘルピーと名乗るAmitoiと出会い、たくさんの友だちを探していくお話です。各エリアは様々な特徴があるように構成したので、地域を探検しながら楽しくプレイし、また愛らしいAmitoiたちを友だちとして迎えてほしいです。

    他のゲームと差別化しながらも、プレイヤーの好感を引き出すためにはビジュアル コンセプトが重要ですが、特にぬいぐるみがコンセプトのAmitoiのキャラクターたちは、〈TL〉に登場する地域などを〈PUZZUP〉のイメージに落とし込むのに苦労したでしょうね。

    そうですね。その点については本当に苦労しました。開発初期は〈TL〉のAmitoiをできるだけ変えないように盛り込もうとしたのですが、〈TL〉のAmitoiは雄大な世界観を表現するために全体的に低い彩度になっており、明るくて暖かい雰囲気の〈PUZZUP〉にそのまま登場させるのには無理がありました。何度も打ち合わせを重ねて、〈PUZZUP〉ならではの個性を持ったキャラクターにするため、リニューアルさせることにしました。結果的に、ブロックの色味に合うようにAmitoiの色を変えて、より明るくて可愛らしさを表現できるように形もシンプルにして現在の姿になりました。

    〈PUZZUP〉 Amitoiキャラクター初期デザイン

    初期案の帽子の装飾、髪型などは形を単純化して、
    3Dの縫い目のマッピングを取り除き、ラインの太さを調整した。

    〈PUZZUP〉 Amitoiキャラクター最終デザイン

    最終デザインされたAmitoiは可愛らしいイメージを強調するために様々な表情も一緒に制作された。

    より多くのプレイヤーと一緒に楽しむための構想

    〈PUZZUP〉は9月26日、36カ国で同時にグローバル リリースされました。環境がそれぞれ違うグローバルに対応するように、どのような準備をしたのか教えてください。

    自由に意思疎通ができるように言語支援に力を入れました。〈PUZZUP〉では11ヵ国語をサポートしており、クランでグローバルなプレイヤー同士でも自由に対話ができるように翻訳機能を導入しました。すでにNCでは〈リネージュW〉にリアルタイム翻訳技術を導入した先例があり、〈PUZZUP〉にもすぐに適用することができました。ですが、〈PUZZUP〉ではパズルという特性上、リアルタイム翻訳よりは、必要な場合に選択して手動翻訳できる形で適用しました。

    その他にも様々なプレイヤーが不便なくプレイできるように色覚モードや、フラッシュ効果減少などの設定も提供しています。色覚モードは色の区別が困難なプレイヤーたちがプレイに困らないように彩度を1型2色覚、2型2色覚、3型2色覚、1色覚に変更できます。

    色覚モード

    フラッシュ効果減少は光源効果を減らせる設定で、フラッシュの点滅に敏感だったり、目の疲労を感じるプレイヤーに配慮した設定です。

    フラッシュ効果減少

    パズルゲームの特性上、主なターゲットは女性で、既存のNCの顧客層とは違いがありそうです。新しいターゲット層を攻略するために、どのような部分を一番考慮されましたか?

    一番悩んだのはやはり「面白さ」です。すでにご説明した部分ですので、その次に悩んだ部分を挙げると「スキン」ではないかと思います。スキンはAmitoiの見た目、すなわち服や髪型などを変化させる「ルック アイテム」です。

    スキンはAmitoiの各キャラクターの特性に合うように可愛らしく制作されており、固有のモーションがあります。実際、いくつかのスキンを見てくだされば、その魅力に共感していただけると思います。このスキンはキャラクターの見た目だけを変更するだけではなく、Amitoiの能力値も高めてくれるため、集める価値は十分にあります。

    特に魔法学校制服シリーズは事前登録やリリース イベントでしか獲得できない限定スキンなので、今すぐゲームに接続してほしいです!

    魔法学校の制服スキン

    リリース以降で企画中のイベントについて知りたいです。

    まずリリース以降はゲームを楽しくプレイできるように「ヘルピーの実験イベント」のような様々なゲーム内イベントを進行していきます。そしてクリスマスのような季節イベントの際には専用スキンが獲得できるチャンスを準備しています。そして、今はまだ公開することができないのですが、オフライン イベントも行う予定なので是非ご期待ください。

    〈PUZZUP〉のロゴを見ると「AMITOI」が下に小さく付いています。もしかして今後、他のバージョンの〈PUZZUP〉を制作する可能性があるのでしょうか。今後の計画について教えてほしいです。

    2017年にリリースされた〈アラミ・パズベンチャー〉があったおかげで、今の〈PUZZUP〉を皆様にお届けすることができました。今後、Amitoiに続く別の〈PUZZUP〉を、プレイヤーの皆様にお披露目する機会があると思います。ですが、現在は〈PUZZUP AMITOI〉がリリースされたばかりで、グローバル市場に定着するのが一番の目標です。当面は〈PUZZUP AMITOI〉に全力を尽くすつもりです。〈PUZZUP〉の今後については、今後もう少し計画が具体化されてきたらお話しさせていただきます。

    まずは〈PUZZUP〉を楽しんでプレイしていただき、これからのアップデートを共にしていただけたらと思います。〈PUZZUP〉が皆様に面白さを届けることができたら嬉しい限りです。

    Let's PUZZUP PLAY, FIND YOUR WAY.