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    2022.03.22 Press Release

    NCの新規IP < Throne and Liberty >のダイナミックな世界

    2月14日、NCは開発中の新作ゲーム5タイトルのティザー動画を公開しました。ティザー動画では、バラエティ豊かな様々なジャンルのゲームを公開し、今後それぞれのゲームがどのように展開してくのか大きく期待を持たせる内容となっておりました。今回、今年下半期にリリース予定の新規IPである< Throne and Liberty >と、オリエンタル風のビジュアルで目を引く< Project E >のトレーラー映像を発表しました。ブログでは、この二つの新作ゲームの開発方向性について詳しく触れたいと思います。またNCが久々に発表するオリジナルIPについては、コンテンツについて深く触れておりますので是非チェックしていただければと思います。

    その前に、新作ゲーム5タイトルのティザー動画が公開された後、語られていなかったことから、NCの新作開発を総括するMoon-young Choi PDMO(Principal Development Management Officer)、< Throne and Liberty >のJong-ok Ahn PD、< Throne and Liberty >と< Project E >の世界観を構築する「LIGHTBOX House」室のGu-min HanさんとYeon-joo Yooさんに話を伺いました。


    WORK IN PROCESS

    可能性から始まる新たなストーリー

    開発中の新作ゲーム5タイトルをこの2月に公開しましたが、反応はどうでしたか?たくさんのフィードバックを頂いたようですが。

    Moon-young Choi  以前からNCのゲームを楽しんでくださっているプレイヤーの皆様の期待と反応にはいつも感謝しています。ただ今回は、「予想外だ」という期待していたリアクションとは別の反応もありました。それは特に、目の肥えたプレイヤーの方々が、現在我々の模索している方向転換に気づいてくれた、という事だと思います。

    Moon-young Choi PDMO

    新作開発の方向性が以前とは確かに違うと思うのですが、「変化」について教えてください。また、内部でフォーカスを合わせて力を入れている部分についても伺いたいと思います。

    Moon-young Choi   実は以前からNC内では様々なチャレンジをしてきました。今回の新作発表を通じて、その変化と転換に関する努力を皆様に初公開しました。

    昨年は、モバイル版MMORPGの開発に集中した年でしたが、今年からはいろいろなプラットフォームをベースに様々なジャンルにチャレンジし、グローバル市場にも積極的に展開していこうと考えています。実際、今回発表した新作はMMORPGのみならず、インタラクティブ動画やアクションバトルロイヤル、収集型RPGなど様々なジャンルを含んでいます。これらをグローバル市場で展開し、また、コンシューマー版やPC版、モバイル版など様々なプラットフォームでサービスしていく予定です。

    コンテンツだけでなく、公開するプロセスも変わったようです。以前は、開発中のプロジェクトを外部に公開することがあまりなかったと思います。

    Moon-young Choi   先にお話ししたように、NC内ではかなり前から様々な変化があったのですが、これまで紹介する機会がほとんどありませんでした。2月に初公開した新規IPの様々な動画も、順々に公開していく予定です。まだ公開していない新規IPについても、企画や開発段階から多方面にわたってプレイヤーとコミュニケーションを取り、フィードバックを反映しながら一緒に作りあげていく計画を考えています。

    このような変化を模索するようになった特別な理由やきっかけはありますか?

    Moon-young Choi   非常に基本的でかつ当然の理由になりますが、NCは、プレイヤーがいて市場があるからこそ存在できるのです。つまり、プレイヤーが望み、満足できるものを提供するために努力する必要があり、そのために、プレイヤーとのコミュニケーションを増やす方法を常に考えています。

    どのようにコミュニケーションを続けていくつもりですか?

    Moon-young Choi   今回、< Throne and Liberty >のJong-ok Ahn PD、< Throne and Liberty >と< Project E >の世界観を作り出した主役たちが直接ゲームを紹介したように、開発スタッフがプレイヤーとコミュニケーションをとる機会をもっと増やそうと思っています。開発プロセスを公開することで、派生するコンテンツをきっかけに、今まで思いもよらなかった新たな楽しさを発見していければ、と思っています。

    THE ORIGINAL IP

    < THRONE AND LIBERTY >

    < Throne and Liberty >は公開されたIPの中で一番見慣れたプロジェクトです。これまでにとして紹介されたIPです。

    Jong-ok Ahn   その通りです。< Throne and Liberty >は、リネージュからスタートしたプロジェクトです。プロジェクトの本来の目標も「次世代のリネージュを作ろう」でした。

    Moon-young Choi   3年前の春だったと思いますが、< Throne and Liberty >のストーリーを新たに構築する中で、新規IPを活用して< Throne and Liberty >を具体化することになりました。

    (左) Moon-young Choi PDMO、(右) Jong-ok Ahn PD

    Jong-ok Ahn   開発中、現在のゲームトレンドに合わせて原作のシステムやコンテンツの中からたくさんの要素をアレンジしたり、削除したりする必要がありました。そのため、ゲーム性も次第に原作とかけ離れていきました。また、ストーリーも最初から再構築したのですが、作業が終わってみると開発チームの中からも「これをリネージュというべきだろうか?」という疑問があがりました。そこで、新ストーリーに相応しいタイトルに変更することになりました。ここには、リネージュから抜け出そうとする開発チームの意志も含まれています。

    オリジナルIPとして< Throne and Liberty >が持つ他のタイトルとの違いとは何ですか?

    Jong-ok Ahn   < Throne and Liberty >はPC版とコンシューマー版を基盤とし、次世代MMOが示すべき価値を原点から新たに悩みつつ作りあげたプロジェクトです。プレイヤーが遊ぶ世界を、どれだけ没入感の高いものに設計するか、そのことに最も力を入れました。多くの方々が< Throne and Liberty >の世界の中で新しい経験をし、楽しさを感じられるよう、細かに環境を構築しました。

    一例として、フィールドプレイが単調にならないように、数々の試みを行いました。同じ地域でも天気が変わることで地形が変化したり、風の方向によって戦闘の流れが変わったり、時間が経つと新しいモブキャラに遭遇することもあります。狩りの方法と目的もそれに合わせて変化し続けます。フィールドと環境、プレイヤー、この三つの要素がお互いに影響を及ぼすことで、同じ地域でも様々なプレイが楽しめるよう、努力しました。様々な変化要因が多彩なプレイを作りだすものと期待しています。

    < Throne and Liberty >のターゲット層はどこになるのでしょうか?グローバル展開を目前にしていますが、準備したコンテンツがあるのか、気になります。

    Jong-ok Ahn   若干理想論になりますが、純粋にプレイヤーに楽しさをアピールすれば、年齢層や地域などの境界を越えて愛されるのでは、と考えています。ですから、NCが逃した部分が何かを考えることから始め、それらを中心にブラッシュアップして< Throne and Liberty >を作りあげました。特に東洋と西洋に分けたり、ターゲットを絞ることはしていません。

    プレイヤーと共に息づく

    < THRONE AND LIBERTY >のダイナミックな世界

    Jong-ok Ahn PD

    < Throne and Liberty >のコアコンテンツは何ですか?

    Jong-ok Ahn   大きく分けて、二つあります。一つは、しっかりとしたシステムとプロバビリティーのある世界観です。ゲーム内のキャラクターについての理解ができてこそ、プレイヤーはゲームに没入でき、愛情を持ってプレイすることで楽しめるのだと思います。そのためには、キャラクターが生きていくゲームの中の世界観がしっかりとしていなければなりませんので、ストーリー自体にはとても気をつかいました。また、ストーリーと世界観がゲームの中で自然に説明できるよう、主にコンシューマーゲームやアドベンチャーゲームに登場する様々なプレイツールや演出テクニックを参考にしました。

    もう一つは、「挑戦コンテンツ」です。NCのこれまでのゲームは、プレイヤーが競争するコンテンツが多かったと思います。もちろん、特定の階層と地域では闘志を燃やすようにすることで、十分楽しめるようにしています。しかし実際には、多くのプレイヤーが競争を通じて目標に達するよりは、うまく設計された挑戦課題を乗り越えていくことに楽しさを感じています。ですから、を制作する際にこのような「挑戦コンテンツ」を多数入れようと考えました。特にボスモンスターを攻略する時にこのような点が感じられるかと思います。複数のプレイヤーが各ボスの特徴とスキルをよく把握し、各自のスキルをうまく活用し協力することでクリアできるようになっています。

    ゲーム内では動物に変身できると聞きました。このようなコンテンツを入れた背景は何ですか?

    Jong-ok Ahn   < Throne and Liberty >ワールドのレベルデザインは、二つのポイントにフォーカスしています。一つは全スペースをシームレス(Seamless)に連結すること、もう一つは全スペースをプレイヤーが立体的に感じるように構成し、そのスペースをうまく活用できるようにすることでした。

    このようなスペース感を作り出すためには、瞬間移動する方式を減らし、スピード感をもって高低差を行き来する移動方式を考える必要があり、我々はその答えを動物から見いだしました。陸上、水上、空中に特化した様々な動物に変身して移動することができ、各動物の移動スキルをうまく活用することで探検できるようになる地域もあります。さらに、動物に変身して背中に他のプレイヤーを乗せて移動することもできます。

    ゲームの中の世界で起こる全ての物事のプロバビリティーを重要に考えたようですね。それぞれの要素がさらに没入感を増してくれると思いますが、そのほかに< Throne and Liberty >だけの特別なコンテンツがあれば紹介してもらえますでしょうか。

    Jong-ok Ahn   < Throne and Liberty >では、昼と夜、雨と風のような環境要素が刻々と変化します。単純に背景画面だけ変化するのではありません。最初は認識しにくいと思いますが、キャラクターが成長していくにつれ、環境要素の割合が高いことに気付くようになるはずです。例えば、弓を射る時に風の方向と強さが射程距離に影響を与えたり、晴れている時には各対象だけを攻撃するライトニング系の魔法が、雨の時に使うと広域化スキルに変化します。また、地形に影響を与える要素もあります。攻城戦では城に潜入する様々なルートがありますが、その中には城の地下下水道を通る方法もあります。しかし、雨の時は水が入るため使用できないルートになることもあります。

    逆に、プレイヤーが環境に影響を与えることもできます。一定条件を満たすと、プレイヤーが日食や嵐を呼んだりするなど、必要な時に環境の形態を自由に変えることができます。

    一つの世界観の中、二つの大陸のストーリーがそれぞれの歴史として描かれている舞台

    < Throne and Liberty >の世界観は、NCが久々に公開するオリジナルストーリーです。この世界観を説明するためには、< Project E >についても語る必要があります。今回< Throne and Liberty >と< Project E >は世界観を共有すると発表しました。これらのアイディアはどこから生み出されたのでしょうか。

    LIGHTBOX House   < Throne and Liberty >の世界観はLIGHTBOX Houseが作業しました。LIGHTBOX Houseは、新たに企画された新規IPの大まかなストーリーコンセプトを受け取ってから、開発部署と話し合いながら世界観を構築しました。なお、数十、数百個のコンセプトは実際の開発につながるケースは多くなく、採用されなかったストーリーを伝えられない事は残念だと思っています。それでも、社内にこのような組織が存在し、これからも良いゲームを開発するために面白いストーリーやしっかりとした世界観を作り出せるよう、努力しているということも知ってもらえればと思っています。

    (左) < Project E >、(右) < Throne and Liberty >

    < Throne and Liberty >の世界観を構築する初期段階から、この世界観から派生する様々なストーリーが他のIPにも適用されたらいいなと思っていました。そのため、世界観の主軸はとても細かく設定しました。現時点でゲームを開始するプレイヤーにとって非常に昔の創世記から始まり、主軸になる事件もしっかりと構成しました。全惑星の地図も、空間や時間、気候などを考慮しながら作り上げました。

    世界観を共有するということは、大変興味深いことですが、もう少し詳しく説明してもらえますでしょうか?

    LIGHTBOX House   < Throne and Liberty >と< Project E >は新たな一つの世界観、つまり同じ惑星ですが二つの違う大陸からストーリーが広がっていきます。< Throne and Liberty >は西洋中世をコンセプトとしたソリシウム(Solisium)大陸、は東洋中世をコンセプトとしたライザック(Laisak、仮称)大陸がストーリーの中心となります。

    との世界が広がるノブクレアワールド(Novcrea World)マップ

    どのように世界観を共有するのか、詳しい説明をお願いします。

    LIGHTBOX House   < Throne and Liberty >と< Project E >が同じ惑星をベースとしているため、プレイ中のゲーム内時間も同じ設定でサービス展開する予定です。また、重力や生態的特性はもちろん、魔法のようなファンタジー要素の起源も同じです。ただ、大陸はそれぞれ違うため、各文明と歴史の特徴も違っています。同じ惑星で起きた重要な事件も、二つのゲームの中では完全に違う意味で解釈されることで、さらに特別な楽しさが感じられるはずです。

    LIGHTBOX House (左) Yeon-joo Yoo、(右) Gu-min Han

    二つのゲームの世界観を貫く核心内容は何ですか?

    LIGHTBOX House   二つの核心的事件がありました。一つ目は、神を封印しようとした事件です。古代神の争い当時、魔力石「Star of Silaves」にSilavesを封印しようとしたのですが結局失敗して、強力なエネルギーを凝縮した封印石が粉々になって各惑星に散ってしまいます。その結果、< Throne and Liberty >では散ったStar of Silavesを手に入れようとする争いの歴史が派生します。では、巨大なStar of Sillack(< Throne and Liberty >の「Star of Silaves」と同じ)の欠片が大陸に落ちて、四つのSky Islandと一つのMystery Lake、神獣や神木のような神聖体が生まれるなど、大陸に影響を及ぼすことになります。

    (左) < Project E >、(右) < Throne and Liberty >

    二つ目は、種族間や種族同士の争いです。人間はエルフに魔法を学び、その魔法を使ってエルフと争いを起こした歴史があります。また、オークたちは部族を統合するために大規模な争いを起こします。このような争いのせいで、ある種族は生活の基盤を失い新しい場所に定着することになります。(これをきっかけに、Project Eのライザック大陸でエルフは「Nirva」、オークは「Yaksha」と名前を変えて生きていきます。)これらが二つのプロジェクトを貫くまた別の歴史的な事件につながっていきます。

    (左上から時計回りに) < Throne and Liberty >ウィスプ島の木(Wisp Island tree)、< Project E >神木コンセプトの原画、< Project E >神木コンセプトの原画、< Throne and Liberty >川の湿地

    < Throne and Liberty >と世界観を共有する設定のおかげで、ティザー映像の公開以降についての関心がとても高まっています。の詳しいお話の前に、簡単に紹介をお願いします。

    LIGHTBOX House   < Throne and Liberty >以降、同じ世界観のコアで作る二番目のIPについて悩んでいた時、社内で行われていた東洋コンセプトのビジュアルプロジェクトとの協業が決定しました。そこで、「東洋の様々な美しさと神秘を見せることにフォーカスして世界観を確立させよう」という方向で開発を開始しました。これがきっかけとなり、名前にもEasternを意味するEが付いたわけです。

    また、公開された映像では韓国的なイメージが確認できます。今後16州(国)を構成し、東洋の様々な歴史や生態、ビジュアルリファレンスを考慮し、適用できるように設定しました。と言っても、西洋の雰囲気を完全に排除するわけではなく、ファンタジーが加味されたの世界の中で様々な文化圏の姿が美しく融合して広がるように力を入れました。

    最後に、ゲームの配信を待っているプレイヤーに一言お願いします。

    Jong-ok Ahn   今までのMMOとは少しでも違う、新鮮なゲームを作り出すため精一杯努力し、そしてしっかりと準備してきました。今回公開した映像にも、実際テストを行ってプレイした神々のシーンがそのまま入っています。率直なオープンマインドを持ってプレイヤーとコミュニケーションをとりながら、変化していくゲームを制作したいと常に考えています。

    Moon-young Choi  企画の段階からプレイヤーとのコミュニケーションを増やす中で感じたことは、プレイヤーの希望がとても具体的で多元化しているということです。ゲーム市場は他の市場に比べ嗜好が早く変化し発展していくため、これからさらにプレイヤーとの自由なコミュニケーションを通じて、積極的に意見を取り入れる必要があると思います。さらに新しいものを公開できるように努力しています。をはじめ、そのほかにもNCが開発する新プロジェクトの歩みにぜひご期待ください。