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    2023.01.12 Lineage Encyclopedia

    リネージュ武器百科辞典01 | 片手剣、二刀

    リネージュ武器百科辞典では、人類史と共に実際の武器とメディアに登場した武器について解説し、リネージュ シリーズで特別なエピソードがあったり、プレイヤーに愛された武器や、形状が特徴的な武器を主に取り上げました。

    *注意書き

    - リネージュ全体を包括する場合、「リネージュ シリーズ」という表記をしています。特に「リネージュ」と言及した部分はPCのリネージュを指し、ほとんどの内容は〈リネージュ リマスター〉に含まれます。それ以外は現在サービスされている名称通り、〈リネージュ リマスター〉〈リネージュM〉〈リネージュW〉〈リネージュ2〉と表記しています。

    - 歴史上、実在した武器は韓国の外来語表記法で表記しています。そのため、表記がリネージュ シリーズと異なる場合があります。

    - リネージュ シリーズの武器一覧、ゲーム上のオプションなどの詳細情報はそれぞれのゲームのサイトをご参考ください。

       ·〈リネージュ リマスター〉:パワーウィキ▷ゲームシステム▷武器[リンク]

       ·〈リネージュM〉:ゲームガイド[リンク]

       ·〈リネージュ2〉:ゲームガイド[リンク]

       ·〈リネージュW〉:ガイドブック▷武器[リンク]、アイテム辞典[リンク]


    刀剣。武器の基本であり、戦争の始まり

    「ペンは剣よりも強し」という言葉にもあるように、剣は武力を象徴し、人類史で最も広く使われた武器である。剣は柄と長い刃物が付いた構造をしており、古今東西どこでもよく見られる。石や黒曜石で作られた最初の剣も斬ったり刺したりする攻撃方法であり、その特性は歴史上受け継がれてきた。剣のもう一つの本質は文化圏によって異なる刃の形状にある。戦争や狩猟、装飾、決闘などの用途と歴史の流れによって様々な形状に分化し、世界各地で特別な剣が作られていった。

    人類の最も基本的な武器である剣は、一見すると単純で実用性重視のように見える。しかし、その発展過程には様々な形状へと枝分れしていった奥深さがある。紀元前1400年頃のギリシャのミケーネ文明の遺物の中には、柄と刀身が分かれていない特殊な剣がある。このような単純な剣にも、柄と刀身の繋ぎ目を使って、使用する者の手を守る装置として活用するというアイデアが込められている。その後、鉄の精錬方法が広まり、鉄を重ねて叩いて鍛える「鍛接」技術が開発されたことで、硬くて柔軟な剣が誕生する。この時、ついに剣は真に致命的な殺傷武器となった。それまで、ギリシャの装甲歩兵の剣は補助武器に過ぎなかったが、ローマの軍団兵たちが片手剣の「グラディウスgladius」を使い始めてから、歩兵戦術における剣の比重が大きくなった。中世ヨーロッパでは剣を携帯することが、すなわち騎士の身分を表すほどに広まるに至った。面白いことにこれは、東洋の日本の武士たちが携帯した刀の社会的な意味と類似している。

    1 〈リネージュ2〉 グラディウス、2 〈リネージュW〉 グラディウス、3 〈リネージュ リマスター〉 グラディウス、4 〈リネージュM〉 グラディウス

    流行によって改良されたヨーロッパの剣

    戦闘で相手を効率的に殺傷するための道具である剣は、防具が発展するとともにその形状や流行が変化してきた。ヨーロッパでチェーンメイルchain mailが一般的になると、防具を壊して斬るために、より刃の幅が広い剣が使われるようになる。ヨーロッパの騎士たちは両刃の剣であるロングソードlong swordをよく使ったが、17世紀に最も広く使われた剣は刃が広い剣という意味のブロードソードbroad swordが使われた。ブロードソードの主な攻撃方法は斬撃であり、手を保護する器具の形状が増え、歩兵と騎兵の両方で使用できる武器に発展した。鍔と柄の形状が独特なことで有名なドイツの「カッツバルゲルkatzbalger」、ベネチアの「スキアボーネschiavona」、ベルギーの「ワルーンソードwalloon sword」などもブロードソードに属する。

    1 〈リネージュ2〉 ロングソード、2 〈リネージュW〉 ロングソード、3 〈リネージュM〉 ロングソード

    1 〈リネージュ2〉 ブロードソード、2 〈リネージュ リマスター〉 ブロードソード、3 〈リネージュM〉 ブロードソード

    プレートメイルplate mailの登場以降、刃の幅は徐々に細くなり始めた。人間の力では頑丈な鎧を斬ることが不可能になると、関節部位などの鎧の隙間を刺すことが新しい剣のトレンドとなったためである。漫画の主人公のように大剣を使って、プレートメイルの敵を鎧ごと斬り裂くような場面は人類史においてほとんど無い光景なのである。

    レイピアrapierは16世紀の貴族たちの武器として普及し、戦闘での効率性より装飾性が重視され、身分の象徴となった。戦場でも使用されたが、決闘などの当時の貴族たちの流行に影響され、実用性を度外視した派手な装飾のハンドガードが付けられたりしていた。この武器を所持することで、己の身分や専門的な剣術教育を受けていることを、それとなく示すことができたのだ。レイピアという用語は、スペイン語の紳士の剣という意味の「エスパダ・ロペラespada ropera」から由来したという説がある。もう一つの説では「刺す剣」という意味のフランス語の「エペ・ラピエルÉpéee rapiere」から由来し、用途がそのまま名前になったという説もある。

    1 〈リネージュ リマスター〉 レイピア、2 〈リネージュW〉 レイピア、3 〈リネージュM〉 レイピア

    16世紀、ヨーロッパ貴族たちの間では狩猟用の剣も広く使われていた。ロングソードより刀身が少し短くて曲がっており、片刃で狩りで捕らえた獲物にトドメを刺す用途で使われた。18世紀により携帯しやすい短刀が現れるまで使用されたこの剣は、使い手と用途からわかるように、派手な装飾と紋様が一番の特徴である。

    二刀流という革命

    日本の武士たちが使っていた日本刀は、現代でも最も優れた切断武器として知られるほど強力である。日本の熟練の刀鍛冶によって作られた、頑丈でなだらかな曲面の刃が特徴である。刀の芯となる部分は柔らかい鉄で、刃となる表面は硬い鉄で作って結合した構造となっている。何度も鍛錬することで強度が最高潮に至った刀の芯は、敵の攻撃を防ぐ用途にも使われた。すなわち、武士の刀は基本的に両手剣なのである。

    しかし、多くの武士は刀と一緒に脇差という小さな刀も携帯していた。脇差は補助武器であり、非常用の武器に過ぎなかった。しかし、そのような伝統を破った「宮本武蔵」という剣豪が現れる。彼は、刀と脇差を両方使う二刀流、正式名「二天一流」の創始者である。彼は片手に長い刀を、もう片方には短い脇差を持って同時に使い、剣術界に新たな旋風を起こした剣の達人であった。

    1 〈リネージュ2〉 カタナxカタナ(デュアルソード)、2 〈リネージュW〉 刀、3 〈リネージュM〉 刀

    ファンタジーでの剣

    東洋では主に片刃を刀、両刃を剣に分類するが、両者は形状や用途が異なる武器である。特に中国の刀剣を見ると、その差が顕著である。中国の武人たちが使った主な近接武器は「棍」、「槍」、「刀」、「剣」である。このうち刀身が直線的な「剣」を是としたが、実際は刀身が湾曲していた方が実用的でよく使われた。武侠系の作品の主人公たちは主に剣を使用している。中国の剣は真っ直ぐに伸びた刃が使用者の手首の動きによって左右に曲がる。こういった特徴は、金庸の武俠小説〈秘曲 笑傲江湖〉で主人公が身につける剣術などにも見られる。そのほとんどは、曲がる剣を活用した絢爛で大げさなアクションで再現されており、時には地面に突き立てた剣をバネのようにして空を飛んだりもする。

    神秘的なアジアの剣の由来

    16世紀のインドのムガル帝国で使用されたタルワールtalwarとシャムシールshamshirもその特殊な形ゆえにゲームでよく登場する。ペルシャから由来するタルワールはムガル帝国を代表する剣で、湾曲した刀身は剣先にいくほど細くなっていくのが特徴の武器である。特に象牙で装飾された柄はとても印象的で、インドに伝来してからはより形状が派手になった。それと同時にカンダkhandaというヒンドゥー伝統の直刀も使用された。シャムシールはヨーロッパではシミターscimitarという名で知られている剣である。16世紀、ペルシャからインドに伝来したこの剣は、タルワールよりも大きく湾曲した刃が特徴である。

    1 〈リネージュ2〉 シャムシール、2 〈リネージュ リマスター〉 シャムシール、3 〈リネージュM〉 シャムシール

    タルワールが有名になった理由は、「ダマスカスDamascus」という不思議な剣であったからだ。ダマスカス鋼で作られたというこの剣は、7世紀ごろに初めてヨーロッパに伝えられ、甲冑を攻撃しても損傷しない頑丈な刃として名を馳せた。現代でもその正体は判明しておらず、ヨーロッパではこの伝説のダマスカス特有の木目状模様を再現しようと努力した。現代においてダマスカスとして流通している刀剣類は主に異種金属を混合して鍛錬し、模様を真似た物である。それでも謎に包まれた伝説の剣ゆえに、ダマスカスは多くの創作物で破壊されない剣の代名詞として登場する。

    1 〈リネージュ2〉 ダマスカス ソード、2 〈リネージュ リマスター〉 ダマスカス ソード、3 〈リネージュW〉 ダマスカス ソード、4 〈リネージュM〉 ダマスカス ソード

    〈リネージュM〉、〈リネージュW〉、〈リネージュ リマスター〉のダマスカスソードは、共通で「武器損傷防止」効果が付いています。

    リネージュの片手剣、二刀

    竜を狩った者。しかし、竜の血を浴びたことで永遠の呪いを受けた者。死の騎士デスナイトは、竜の燃えるような怒りを浴びて永遠に苦しむ者となった。彼の肉体は竜の血と怒りで燃え、栄光の象徴であった剣には地獄の炎が宿った。剣に宿った地獄の炎は、立ち向かう敵を業火で燃やし尽くすだろう。その先には死と破滅しか存在しない。

    〈リネージュ リマスター〉と〈リネージュM〉、〈リネージュW〉のデスナイトフレイムブレードは、攻撃すると一定確率で対象に魔法ダメージを与えるヘルファイアが発動します。〈リネージュ2〉のデスナイトフレイムソードは、韓国で2022年8月に不滅の武器と一緒にアップデートされたデスナイト専用武器で、使用すると一定確率で周辺の対象を攻撃するヘルスラッシュが発動する。

    1 〈リネージュ リマスター〉 デスナイト フレイム ブレード、2 〈リネージュM〉 デスナイト フレイム ブレード

    〈リネージュ2〉 (左) デスナイト フレイム ブレード、(右) デスナイト フレイム ブレード着用イメージ

    *ドラゴンスレイヤーは2019年〈リネージュM〉のアップデートで新しく追加された神話級片手剣武器。〈リネージュW〉、〈リネージュ2〉では両手剣に属しています。

    太古の昔、竜が世界を脅かしていた時代。多くの勇者が竜を倒そうとした。その中でも最も名を馳せた人物が、「灰色の騎士 クレイ・エバント」であった。彼の一族は国王から賜った名剣を代々受け継いできた。彼はアンタラス遠征で黒い息吹の呪いを受け、自分が持つ剣に魂が束縛されてしまい、その剣は一族の剣から英雄の武器となってしまった。

    ドラゴンバレーの奥深くにはクレイを称える碑石がある。その内容を拓本した羊皮紙には次の内容が書かれていた。

    「クレイの魂が宿ったドラゴンスレイヤーはアンタラスを倒せる勇者を求めて、今も各地を彷徨っている。剣に選ばれた者は試練を受けることになるだろう。過酷な試練を通過できなかった者の魂は剣に囚われ、試練を乗り越えて剣を手に入れたとしても、悪意を持つ者は「クレイの呪い」によって暴走し、永遠に竜を追い続ける奴隷として生きることになるのだ。」

    実際にPCのリネージュではNPCの「クレイ」から「クレイの試練」というクエストを受注できた。制限時間内に多数のモンスターを倒し、ランキンングで1位になったプレイヤーにのみ報酬として両手剣の「ドラゴンスレイヤー」が与えられた。

    反王ケンラウヘルに仕えた騎士で、黒騎士団の団長だったカーツ。彼の剣はドワーフたちが作った鋼の剣に、ケレニスが直接魔法を刻んだものである。そうやって作られた剣は、振るう度に魔法の雷が敵に落ちた。カーツの死と共に行方不明になったカーツソードは、死んだ者たちの帰還と共に再び世界に姿を現した。

    実際にカーツソードは〈リネージュW〉、〈リネージュ リマスター〉、〈リネージュM〉では、攻撃すると一定確率で対象に強力な稲妻を落とすライトニングストライクが発動する。

    1 〈リネージュ リマスター〉 カーツ ソード、2 〈リネージュM〉 カーツ ソード

    レイピア類は〈リネージュ リマスター〉、〈リネージュM〉、〈リネージュW〉ではゾンビやグールなどのモンスターに有用な「アンデッド追加ダメージ」の効果がある。

     

    真レイピアはエルフの純粋さを基に、アラクネ族の職人ネルファが作った武器で、レイピア類の対アンデットに有効な特性を持った神秘的な剣である。

    〈リネージュ リマスター〉 真レイピア

    アインハザードに立ち向かい、巨人の世界を夢見たラドンは、星の槌を受けて全身が燃え死んだ。その怨念と怒りは骨の髄まで染み渡り、あらゆるものに対する破壊を夢見ている。ラドンの怒りは彼の力のエッセンスを集めて作られた片手剣である。世界の理を拒んだ武器であり、いかなる魔法も付与できない。生きとし生けるものを拒む力が宿っているため、殺すことに特化している。時折、武器に宿るラドンの怒りが漏れ出ることもあるという。

    ラドンの怒りは血盟員が材料を集めて納品することで製作することができる。7日間借りることができ、エンチャントはできない。

    初期のリネージュではバグベアーが経験値とアイテムを効率的に獲得しやすいモンスターだった。バグベアーは大型モンスターに分類されるが、当時一般的に使われていたツーハンドソードは大型モンスターへのダメージが少なく、バグベアー釣りには適していなかった。それに対し、当時は2万アデナがあれば、バランスの良いオプションを持った「刀」を購入できたのだ。アデナ集めは楽ではないが、プレイヤーの間では「2万アデナ」を集めることが一種の目標のように広まった。中には新しいキャラクターを作成すると付属してくる、1アデナで売れる「ロウソク」を集めて、2万アデナを集める人も現れるほどであった。

     

    高価な「刀」を手に入れられないプレイヤーは、代替品として騎士のレベル15のクエストの報酬アイテムである、「レッドナイトソード」を使ったという。

    〈リネージュ リマスター〉 レッドナイトソード

    2001年にドワーフ城のアップデートで登場した武器。初期はドラゴンレイドでのみ獲得できたが、のちにドワーフ城の中にいるNPCを通して製作できるように変更された。当時は製作に高価な材料である「最高級ダイアモンド」が必要だったので、製作が難しい武器であった。それ以降、広く普及して一種の「基本セット」として根付き、ツーハンドソードの能力が改良されるまで、最高の武器として愛用された。

    その名残かのように、リネージュシリーズには形状が違うが、同じ名前の剣が登場する。

    1 〈リネージュ2〉 サムライロングソード、2 〈リネージュW〉 サムライロングソード、3 〈リネージュM〉 サムライロングソード

    ※日本版では名称が「ツルギ」となる場合があります。

    2004年、韓国でエピソード3「生と死」がアップデートされると、ダークエルフ専用武器である「ダークネス」シリーズが登場した。その中でもダークネスデュアルブレードはレベル50以上のダークエルフのみ製作することができ、アップデート初期は材料が入手困難であるにもかかわらず、数日で製作されるなど、ダークエルフの最高の武器として長らく君臨し、ダークネスデュアルブレードを超えるダメージを持つ「咆哮のデュアルブレード」がアップデートされるまで人気であった。

     

    リネージュWにも英雄級の二刀として「ダークネスデュアルブレード」が存在する。150年前、ドワーフの鍛冶屋、カリフがラスタバドと戦うダークエルフたちの為に作った二刀で、ダークエルフの制式装備であるブラインドデュアルブレードをベースに、アイスクイーンの息吹と竜の心臓に宿る力を込めて作られている。その名に相応しい性能を持っており、魔物より人を相手する時に効果的とされる。

    1 〈リネージュW〉 ダークネスデュアルブレード、2 〈リネージュM〉 ダークネスデュアルブレード

    〈リネージュ リマスター〉、〈リネージュW〉のデュアルブレードは、ダークエルフ専用武器で、一定確率で武器のダメージが2倍になるのが特徴。〈リネージュ2〉では片手剣2本で作るデュアルソードが二刀と似ており、同じ等級の他の武器に比べて攻撃力が非常に高いため、序盤のキャラクター育成でよく使われていた。ブレードダンサーとグラディエーターが主に使用する武器。

    レッドシャドウデュアルブレードは暗殺軍王スレイブが使う武器で、持ち主が強い殺気を持つほど強力な力を発揮する。

    〈リネージュ リマスター〉 レッドシャドウデュアルブレード

    悪魔ブレムノンの魔剣ザリチェを真似て作られた剣で、2本で1組のデュアルブレードである。悪魔ブレムノンは自身の右手の魔剣ザリチェを送り込んで人々を力の誘惑で惑わし、数多くの命を殺戮させて世界に混沌をもたらした。これを見たグランカインは魔剣ザリチェを真似て2本の剣を製作した。最初の悪魔の骨を苗床にし、混沌の神グランカインの血を刀身として作られた赤い血の剣アカ、乾ききった大地と腐った生命の水を苗床にし、堕落した女神シーレンの血を刀身として作られた黒い血の剣マナフ。こうして血の双剣アカマナフが誕生した。

    この2本の血剣はザリチェの能力をより単純にし、殺戮に特化して作られたので、常に血に飢えており、刃に敵の血が触れた瞬間だけが血剣の飢えを満たすことができた。グランカインはこの双剣を地上へ落とし、多くの者達を争わせた。彼の目的通り、アカマナフは数多くの血をすすりながら、常に新しい血を渇望している。


    リネージュ百科事典シリーズ

    [リネージュモンスター百科事典] 01 グリフォン