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    2023.01.26 Lineage Encyclopedia

    リネージュ武器百科辞典03 | 両手剣

    リネージュ武器百科辞典では、人類史と共に実際の武器とメディアに登場した武器について解説し、リネージュ シリーズで特別なエピソードがあったり、プレイヤーに愛された武器や、形状が特徴的な武器を主に取り上げました。

    *注意書き

    - リネージュ全体を包括する場合、「リネージュ シリーズ」という表記をしています。特に「リネージュ」と言及した部分はPCのリネージュを指し、ほとんどの内容は〈リネージュ リマスター〉に含まれます。それ以外は現在サービスされている名称通り、〈リネージュ リマスター〉〈リネージュM〉〈リネージュW〉〈リネージュ2〉と表記しています。

    - 歴史上、実在した武器は韓国の外来語表記法で表記しています。そのため、表記がリネージュ シリーズと異なる場合があります。

    - リネージュ シリーズの武器一覧、ゲーム上のオプションなどの詳細情報はそれぞれのゲームのサイトをご参考ください。

       ·〈リネージュ リマスター〉:パワーウィキ▷ゲームシステム▷武器[リンク]

       ·〈リネージュM〉:ゲームガイド[リンク]

       ·〈リネージュ2〉:ゲームガイド[リンク]

       ·〈リネージュW〉:ガイドブック▷武器[リンク]、アイテム辞典[リンク]


    両手剣、大剣のロマンと破壊力を兼ね備える武器

    中世ヨーロッパの歩兵たちが使用した剣は、ほとんどが片手剣だった。軽くて扱いやすい片手剣は当時の白兵戦において欠かせない武器であった。しかし13世紀頃からは、より大きい武器が台頭し始める。特にドイツがそうであり、この時登場した大剣はまだ一般的ではなく、特殊な任務に使われることが多かった。この大剣類は、大人の背丈ほどの長い刀身ゆえに両手で剣を握る必要があったため、一般的にはツーハンドソードTwo-handed swordと呼ばれた。刀身が長く両刃で、両手で剣を掴めるように柄も長めなのは共通しているが、刃の形状は多種多様であった。刃が直線のものや、曲線のものもあり、手を守るハンドガードの形状も様々であった。

    1 〈リネージュ2〉 ツーハンドソード、2 〈リネージュ リマスター〉 ツーハンドソード、3 〈リネージュW〉 ツーハンドソード、4 〈リネージュM〉 ツーハンドソード

    歴史上で最も有名な両手剣 エクスカリバー

    様々な神話と伝説に登場する両手剣のうち、最も有名なのはやはり「エクスカリバー」であろう。アーサー王伝説を代表する剣で、実物は残っていないが、伝承では両手で持って使う両手剣として描写されている。ジョン・ブアマン監督の映画〈エクスカリバー〉(1981)では、大きくて重い上に装飾が派手なロングソードとして登場し、映画〈モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル〉(1975)でも柄が黄金の両手剣として描写された。しかし、アーサー王の時代は西暦500年頃であり、これらの形状の剣が作られるはるか前なので時代考証的には合致しない。彼の伝説が少しずつ改変されながら伝わり、そこに中世の形状や特徴が反映された結果であると見受けられる。実際のエクスカリバーは片刃のスクラマサクスscramasaxであろうという見方が多い。

    リネージュ シリーズでは武器としてエクスカリバーは登場しないが、その代わりに〈リネージュW〉の君主のスキルに「エクスカリバー」が存在している。このスキルを使うと、対象に金色の大剣が突き刺さり、魔法ダメージを与えて一定確率で気絶させる効果がある。

    両手剣の全盛期

    ドイツではツヴァイハンダーzweihanderと呼ばれる両手剣が15世紀末から全盛期を迎えた。これはランツクネヒトLandskneechtという傭兵部隊が、戦闘で両手剣を積極的に使ったからである。ランツクネヒトは1486年に神聖ローマ帝国の皇帝マクシミリアン1世が創設した傭兵部隊である。公式的には皇帝に服属した軍隊であったが、報酬に満足しないと民家を略奪し、雇用主に逆らうことでも有名だった。

    〈リネージュ2〉 ツヴァイハンダー

    ランツクネヒトのほとんどは槍兵であったが、戦場では両手剣を持った精鋭が槍兵たちの前に立ち、相手の槍兵たちの中に切り込んで陣形を崩す役割を担ったので、両手剣の全盛期を象徴する軍隊としても知られている。戦場で両手剣を持って戦うドイツの精鋭戦士たちはドッペルヘンダーdoppelhänderと呼ばれ、他の兵士と比べて2倍の報酬を受け取ったという。派手な羽飾りにヒラヒラとした豪華な服装、完璧な防具装備など、奇怪な見た目のランツクネヒトは、手当たり次第に民家を略奪したりしながら16世紀前半までヨーロッパ大陸のほとんどの戦場で活躍した。特に両手剣を振り回すドッペルヘンダーは、敵に恐れられていた。

    最も効率的な両手剣たち

    代表的な両手剣の一つにバスタード ソードbastard swordがある。雑種、混血を意味するバスタードという名前が付けられた理由は、この剣が両手でも片手でも使えるためである。盾と一緒に使うこともでき、いざとなれば両手で掴んで強力な一撃を与えることもできるという効果的な武器だ。大きすぎて熟練者のみが扱えた他の両手剣と比べて、効率性や汎用性がずば抜けていることがバスタード ソードの一番の魅力であるのは確かだ。

     

    クレイモアclaymoreは刀身が比較的広い両手剣である。取手が十字の形状の両手剣で、刺突より斬撃に特化したロングソードの特性を継承している。ゲルマン語で巨大な剣を意味するクラゼヴォ・モルclaidhemohamorの名前から由来するこの両手剣は、スコットランドの精鋭部隊であるハイランダーが使ったことで有名になった。その名の通り長さが1mを超え、重量は3kgに達するという。

    〈リネージュ2〉 クレイモア

    フランベルジュflambergeはフランスの両手剣で、フランス語で炎を意味するフランボイヤントflamboyantが名前の由来である。刃が波状に曲がっているこの剣は、その名の通り炎を模して作られており、見た目が美しいことでも有名だ。しかし、この剣の形状は見た目の美しさのためだけではなく、敵の傷口を広げるために考案されたものである。しかし、両手剣の時代が終った後も、装飾用や儀礼用として使われ続けたのも、この美しい刃のためだと言えるだろう。

    〈リネージュ2〉 フランベルジュ

    もっと大きく、もっと長く

    武士の基本的な剣であり、主力武器であった日本刀も両手剣だ。日本刀の中でも通常よりも長いものを「太刀」と呼び、長さは刃渡りだけで60cmほどで、全長は80cmに至るという。中にはそれよりも長く、持ち歩く時も背負うほどに大きい「野太刀」というものも存在した。

     

    宮本武蔵のライバルであった佐々木小次郎は、「物干し竿」とも呼ばれる3尺余(約1メートル)の長大な刀を使ったことでも有名である。当時の日本人の平均身長が150cm程度だったことを考慮すると、1mもの刀を使用したというだけでも、剣豪として語り継がれるに相応しいといえる。両手剣の魅力は実用性よりも、その破壊力や威圧感にあるのだ。

    リネージュの両手剣

    「真冥王の執行剣」(以下、執行剣と表記)は、韓国で2007年のアップデートで追加されたリネージュのアイテムで、今でも〈リネージュ リマスター〉、〈リネージュM〉で最強武器の一つと認識されている剣である。この頃から両手剣を着用した時だけ使える専用スキルが登場し、「執行剣」の人気はさらに高まった。「執行剣」の製作材料は、当時の最高難易度の狩り場であった「ラスタバド」でしか入手できないため、製作が非常に困難であった。さらに「執行剣」は強化段階を+1にするだけでも、失敗すればアイテムが消失するため、+1でも価値が大幅に上昇した。

    〈リネージュM〉では真冥王ダンテスが使っていた二つの武器のうち一つで、指揮のためだけでなく、生贄を処断するためにも使われたと言われている。

    現在の執行剣は〈リネージュ リマスター〉では「グランカインの審判」、〈リネージュM〉では「ギルタスソード」に最強の座を譲っている。

    1 〈リネージュ リマスター〉 真冥王の執行剣コンセプトアート、2 〈リネージュM〉 真冥王の執行剣

    古代の皇帝エボルタインの友であり、最高の守護騎士であったナイトバルドが使用した武器。あまりにも重いため、選ばれた肉体を持つ者のみが使うことを許された。現在、レベル85以上のみが入場できる支配の塔ではナイトバルドが出現する。ナイトバルドを倒すと、報酬として「ナイトバルドのツーハンド ソード」を手に入れることができる。

    〈リネージュ リマスター〉でも支配の塔の8階に出現するダーク ナイトバルドを倒すと、一定確率で「ナイトバルドのツーハンド ソード」を獲得できる。

    〈リネージュ リマスター〉 ナイトバルドのツーハンド ソード

    *〈リネージュM〉ではドラゴン スレイヤーが片手剣になっているため、「リネージュ武器百科辞典01|片手剣、二刀」で紹介しました。[リンク]

    ドラゴン スレイヤーの一族であるエバント家で代々受け継がれている伝説の剣。竜に対する恨みと竜を討伐するという意志で作られた剣である。地底城のドワーフたちが隕鉄を叩き、竜の血で焼き入れをして作った物だと言われている。竜を倒すためだけに作られた剣であり、その持ち主は竜を討伐せずには永遠に安息を得られないという。

    リネージュにもドラゴン スレイヤーがあり、執行剣より注目されていたこともあるが、現在の〈リネージュ リマスター〉には存在していない。

    〈リネージュ2〉 ドラゴン スレイヤー

    象牙の塔の亀裂からアデンに降臨した異界の存在がいた。地上のすべてを飲み込まんとする怒りと意志を受け継いだ彼は、アデン大陸への侵攻を企てている。アインハザードによって世界から追放された恨みを忘れないために、憎しみと恨みの一部を自分の持ち物に宿らせて、この世界を虎視眈々と狙っている。

    1 〈リネージュ リマスター〉 悪魔王のツーハンドソード、2 〈リネージュM〉 魔王のツーハンドソード

    「魔剣ザリチェ」は〈リネージュ2〉の四天王の一人である、悪魔ブレムノンが使用した剣である。ブレムノンは同じ四天王のトリオルに劣等感を感じていたが、トリオルを追従する者たちが神殿を建てたことを知って嫉妬し、自分に絶対的に服従する者たちを作るために、己の命を使って魔剣を生み出した。こうしてブレムノンの命の一部が宿る「魔剣ザリチェ」が誕生した。

    「魔剣ザリチェ」は剣を手にした者に、凄まじい力を与えるのだが、魔剣を手にしたが最後、死ぬまで手放せなくなり、悪魔ブレムノンの下僕として生涯を終えるという。

    昔、とある魔術師が領主の息子に諫言をしたが、それに不満を持った領主の息子によって不当に処罰を受けることになった。罰として舌を切られた魔術師は魔法を詠唱できなくなってしまった。憤慨した魔術師は、自身の力をすべて注ぎ込んで領主の息子に捧げる剣に呪いをかけた。

    「この剣を手にする者よ、永久に呪われるがいい。

    触れる者は、私と共に沈黙するのだ…」

    こうしてその剣は持ち主を絶えず不幸にし続けながら、世界中を転々とすることになった。

    〈リネージュW〉で「サイレンス グレートソード」を使用すると、一定確率で周辺の対象を魔法使用不可状態にする「レクイエム」スキルが発動する。〈リネージュM〉にも類似した効果の「サイレンス」スキルが発動する。

    〈リネージュM〉 サイレンスグレートソード

    黒い亡霊、かつて王の騎士団を率いてアデンを支配したライオス。死をも自在に操る黒魔術師の手によって、再び彼は目覚めさせられた。しかし、彼を知る者たちは散り散りになって隠れ、生きていた頃の名誉も権威もないライオスは、アデン城の地下監獄から抜け出せない亡霊にすぎなかった。今では黒魔術の呪いが宿る彼の両手剣がコレクターの間で人気になっている。黒蛇の騎士、黒い野犬のライオス。彼は黒い亡霊 ライオスとなり、アデン城 地下監獄で生前の記憶を追い、今も彷徨っている。

    黒い亡霊 ライオス

    サンドワームは巨大な口と無数の牙で獲物を喰らう砂漠の捕食者である。サンドワームの折れない牙は強靭さの象徴として扱われ、その牙で作った剣を求めて多くの騎士と傭兵が砂漠へと向かった。しかし、サンドワームの犠牲者が増えると共に、その牙が象徴していた強靭さは、やがて死と恐怖の象徴へと変わっていった。そういった経緯もあって、「サンドワームの貪食」によって亡くなった人たちを追悼するために、この武器に「貪食」という名が付けられたのだ。


    リネージュ百科事典シリーズ

    [リネージュモンスター百科事典] 01 グリフォン