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    2023.01.19 Lineage Encyclopedia

    リネージュ武器百科辞典02 | 短剣

    リネージュ武器百科辞典では、人類史と共に実際の武器とメディアに登場した武器について解説し、リネージュ シリーズで特別なエピソードがあったり、プレイヤーに愛された武器や、形状が特徴的な武器を主に取り上げました。

    *注意書き

    - リネージュ全体を包括する場合、「リネージュ シリーズ」という表記をしています。特に「リネージュ」と言及した部分はPCのリネージュを指し、ほとんどの内容は〈リネージュ リマスター〉に含まれます。それ以外は現在サービスされている名称通り、〈リネージュ リマスター〉〈リネージュM〉〈リネージュW〉〈リネージュ2〉と表記しています。

    - 歴史上、実在した武器は韓国の外来語表記法で表記しています。そのため、表記がリネージュ シリーズと異なる場合があります。

    - リネージュ シリーズの武器一覧、ゲーム上のオプションなどの詳細情報はそれぞれのゲームのサイトをご参考ください。

       ·〈リネージュ リマスター〉:パワーウィキ▷ゲームシステム▷武器[リンク]

       ·〈リネージュM〉:ゲームガイド[リンク]

       ·〈リネージュ2〉:ゲームガイド[リンク]

       ·〈リネージュW〉:ガイドブック▷武器[リンク]、アイテム辞典[リンク]


    短剣、秘められた鋭い牙

    短剣は文字通り、短い剣を意味する。見方によって定義が違うが、概ね30cmの刀剣類を指し、長くても60cm以内の刀剣を指す。近接戦、特に相手に密着するほど超接近状態で相手を刺すために改良された剣である。懐に隠し持つ懐剣などがその一例と言える。刀身が短く、隠し持つのが容易で、相手が油断したスキに急所を攻撃することこそ、短剣の持ち味と言えるだろう。

     

    そのため、様々な創作物では暗殺系のキャラクターが短剣を使うのは理にかなった描写である。長い剣を所持しながら目標に近づくのは不自然で、なによりも長い剣は殺意を露骨に感じさせる代物であるため、攻撃前に察せられる可能性が高い。同様の理由で暗殺者たちは短剣に毒を塗って使ったりもした。韓国ノワール映画でよく登場する刃渡りが手のひら程の短剣では、一撃で対象を殺傷するのは容易ではない。映画の悪人たちが比較的刃が長い包丁を愛用する理由は、スーツの内側に携帯できて、殺傷力も高いからである。ファンタジー作品では、刃に様々な毒を塗って殺傷力を補っている。隠密行動のためには隠し持てる小さな剣を使うしかなく、一撃で仕留めることが難しい短剣の性質上、暗殺に失敗しないためには短剣と毒の組み合わせというのは実に合理的なのだ。

    1 〈リネージュ2〉 ダガー、2 〈リネージュ リマスター〉 ダガー、3 〈リネージュW〉 短剣、4 〈リネージュM〉 ダガー

    効果的な主力武器に発展するまで

    中世ヨーロッパでも短剣は広く使われた。長剣は短剣と比べると護身や暗殺に活用するのが難しい。そのためヨーロッパで短剣は主に正攻法では勝ち目がない下層民の武器とみなされた。卑怯で弱い者たち専用の武器として扱われたのだ。しかし14世紀以降になると、騎士や軍人も短剣を各種戦闘で積極的に活用するようになった。短剣の最大の存在意義である防御が有用だったためだ。このような防御としての用途が17世紀まで続き、短剣は左手専用の補助武器へと変化し、メインの武器を補完するだけでなく相手の攻撃を受けて反撃する用途にまで発展した。

    特に17世紀に入るとフェンシング技術が洗練され、片手には長剣を、もう片手には短剣を持つことが流行した。短剣は近接戦で相手の攻撃を阻止して、直ぐに反撃するのに使われた。当時の短剣は用途をそのまま表現したパリーイングダガーparrying daggerと呼ばれた。フランスのマンゴーシュmain gaucheがその代表格だ。防御用だったパリーイングダガーは、取っ手のボタンを押せば刃が3つに広がったり、刃を鋸歯状に改造して相手の剣を受けて折ったりと、積極的に武器破壊を狙う形にも進化した。

    〈リネージュ2〉 マインゴーシュ(Maingauche)

    歴史と伝統のヨーロッパの短剣

    英語で短剣を意味するダガーdaggerには、様々な形が存在する。その中でも有名な短剣は、特別な名前で個別に分類されている。特にゲームを通して有名になったものが多いが、そのほとんどは過去の名声に由来している。

     

    スコットランド固有の短剣「ダークdirk」はハイランダーの剣として知られている。本来はスコットランド人が普段から使用する刃物であったが、18世紀に大英帝国軍の正式装備として採用された。

    〈リネージュ2〉 ダーク

    スティレットstilettoは尖ったピック状の短剣で、板に文字を刻む道具である「スタイラスstylus」からその名が由来している。その携帯しやすさと刺突専用の剣ということで、かつては携帯が禁止されていたが、レザーアーマーleather armorやチェーンメイルchain mailを装備する人が増えると共に、防具を貫いて刺す用途に広く使われるようになった。

    スティレット

    バーゼラルドbaselardは13~15世紀のヨーロッパ各地で使われた短剣で、ショートソードshort swordに分類される。「I」字型の取手と、くさび型の両刃が特徴である。戦場で使うだけではなく、休憩中の食事用にも使える万能な短剣であった。

     

    チンクエディアcinquedeaは刃幅が広くて左右対称型の短剣である。ルネサンス時代のヴェネチアで流行したこの短剣の名前は「五本の指」という意味のイタリア語「cinque dita」から由来している。その名の通り、五本の指が収まる幅がある。一定間隔で刃に刻まれた溝と、金箔などで飾られた豪華な装飾が特徴である。

    チンクエディア

    東洋の自己顕示用+護身用の短剣

    日本の武士たちの補助武器である「脇差」は刃渡り30~60cmほどの剣で、江戸時代に大いに流行した。武士だけではなく、一般の人々も護身用などで携帯していた代表的な武器で、武士は室内に入る時は刀を手放す必要があったが、脇差だけは例外の場合が多かった。庶民は脇差に様々な装飾を施したり、鞘の中にもう一つ別の刀を付けて携帯することも多かった。代表的なものとしては「小柄」などがある。主に脇差の鞘の側面の溝に携帯しており、武器というよりはペーパーナイフなどの日用品に近かった。

    上:脇差、下:刀

    脇差よりも少し長い小太刀も、創作物では忍者の武器として登場する。

     

    クリスkrisは東南アジアで使用される短剣である。独特の波型の刃を持ち、様々なファンタジー作品で登場している。隕鉄で作られた刃の部分には様々な紋様があり、象牙や動物の骨でできた取手にも多様な彫刻が施されている。ネパールのグルカGurkha族固有の短剣ククリkukriは刃が湾曲しており、剣の重心が剣先にあるのが特徴である。そのおかげで、力をあまりかけなくてもジャングルを切り進むことができ、もちろん人体を斬るのにも有用な道具であった。

    クリス

    ククリ

    1 〈リネージュ2〉 クリス、〈リネージュ2〉 ククリ

    ムガル帝国時代のインドで使われた短剣も、優れた細工技術から有名である。カルドkardはペルシャから流入した片刃の直剣で、18世紀のオスマン・トルコからムガル・インドに至るイスラム文化圏で広く使われてきた。インドの君主や貴族が主に装飾品用に携帯する一方で、近接戦でチェーンメイルを貫くのに欠かせない武器でもあった。オスマン帝国のカーマqamaは珊瑚とトルコ石で飾られた銀の取手と、各種宝石が埋め込まれた鞘が特徴の両刃の短剣であり、富と地位を表す装飾品であった。

    カルド

    銃剣への継承

    短剣は現代においても「銃剣」として使用されている。第1次世界大戦初期までは銃に銃剣を取り付けて敵陣に突撃する兵士たちが銃火の餌食になったことで、刀剣の時代は完全に終わりを迎えたと思われていた。しかし、1914~1918年に展開された塹壕戦で銃剣はその能力を存分に発揮した。それ以降、現代の軍隊でも歩兵に銃剣が支給されている。近接戦では敵を刺したり斬る銃剣の活用も目を張るものであり、銃火器の時代であっても短剣は致命的な武器であるのだ。

    リネージュの短剣

    初期のリネージュでは片手剣が一番人気だった。しかし、2004年に武器の特性に合わせて攻撃速度が変更されたことで、攻撃速度が最も速い短剣が注目された。当時の主なモンスターはアンデッドだったが、「オリハルコン ダガー」は損傷防止武器でありながらアンデッド追加ダメージ効果があったため、レベル上げに最適の武器であった。以降、リネージュ シリーズでは短剣はダメージと命中率は低いが、攻撃速度が一番早い武器として登場する。

    〈リネージュW〉では、オリハルコンはエルフたちの鉱石であるミスリルを特別な方法で精錬して手に入れる魔法の鉱石である。とても貴重で頑丈でありながらも軽い鉱石で、邪悪なものを退ける魔法を宿しているという。「オリハルコン ダガー」はオリハルコンの特性は残しながらも軽くて頑丈で邪悪なものを払う鋭い短剣であり、神話時代のエルフたちが魔物と戦うために作られたが、時代の経過に伴い製作方法が失伝している。

    1 〈リネージュW〉 オリハルコン ダガー、2 〈リネージュM〉 オリハルコン ダガー

    アデンとは違う別の大陸からやってきた謎の暗殺者集団が使う短剣。刀身が緩やかな曲線で、隠し持ちやすくなっている。この剣が作られた目的はただ一つ。人間を効率的に殺すためである。暗殺者集団が積み重ねてきた暗殺の極意が、この剣には込められているのだ。この集団の目的は謎に包まれており、彼らは己の故郷の大陸で混乱を追い求める集団として暗躍したという。

    2007年、韓国でリネージュに「ラスタバド レジェンダリー」武器がアップデートされた。レジェンダリー武器とは「真冥王の執行剣」、「ホーリーヘドロン スタッフ」、「レッドシャドウデュアルブレード」、「ウィンドブレード ソード」などで、性能が良い分、製作難易度が非常に高かった。その中でも「ウィンドブレード ソード」はアップデートから8年が経った2015年にやっと初めて作られた。

     

    〈リネージュM〉で真冥王ダンテスが使っていた二つの武器のうちの一つで、吸血の呪いが宿っていると伝えられている。

    〈リネージュM〉 ウィンドブレード ソード

    「ドレイクの牙」はドラゴン スレイヤーの一族であるドルーガ家が狩った竜族の副産物で作られた短剣である。現存する最も硬い皮であるドレイクの皮を貫ける唯一の刃物であるが故に、ドルーガ家はドレイクの骨や歯をとても貴重な副産物として扱い、厳重に管理している。牙のほとんどはバリスタの矢じりに改造されて大規模な竜狩りに使われるが、時には小さな牙で短剣を作ることもある。その数量は決して多くないため、これを所有できるのはほとんどがドルーガの兵士である。ドルーガの一員ではない者がこれを持っているとしたら、それは誰かの形見か、ドルーガの兵士を飲み込んだ竜族を倒して得た戦利品だろう。

    アデン大陸に大きな変化が続いていたある日、トバルドの予言書の一部が見つかった。マスター トバルドは時間旅行をする科学者であるが、時間旅行中に些細なミスによる事故を起こし、時間旅行を記録した手記の一部がアデン大陸のあちこちに散らばってしまったのだ。手記は複雑な暗号で書かれているが、暗号の解読が進むと共に、その手記は予言書と呼ばれるようになった。

    不滅の武器はトバルドの予言書に宿る時間エネルギーと、アデン大陸全域に宿る空間エネルギーを通して力を得ることができた。予言書に書かれている通り、武器の封印を解除すると強大な力が現れるとされている。

    〈リネージュ2〉 不滅のダガーと着用イメージ


    リネージュ百科事典シリーズ

    [リネージュモンスター百科事典] 01 グリフォン